busukakunの日記

かつて存在していた金融機関と今の金融機関のあれこれを書いています。

山口県信用組合

 

 

 

23番目の金融機関は山口県信用組合です。

山口県山陽小野田市に本店がある地域信用組合です。

山口県を代表するような組合の名前ですので、本店は山口市にあるのかと思いますが、山陽小野田市と少し意外な感じを持ちます。

実は、厚狭信用組合と平成12年に小野田信用組合とが合併して今の名前になっています。

旧厚狭信用組合は厚狭支店として残っているようです。

2020年3月末時点で、

預金量:26,058百万円

貸出金:19,618百万円

預貸率:75.29%

自己資本比率:9.58%

不良債権比率:9.44%

店舗数:4

職員数:35

です。

経常収益554百万円、経常費用476百万円、経常利益78百万円となっています。

しかしながら、本業のもうけである資金運用収益と役務取引等収益の合計447百万円で費用を賄いきれず債券等の売却益であると思われるその他の経常収益でカバーしています。

預貸率は高く、自己資本比率も9%台とそれなりなので不安はありません。

不良債権比率が高いため今後も処理を続けていかなければなりません。

不良債権18億のうち5億は破綻債権であり、処理をしなければなりません。

他の金融機関の不良債権比率が4%程度であることを考えるとかなり多いイメージです。

今後、不良債権比率が高くならないこと、預金貸出ともにバランスよく増加していき、債券相場が暴落せず、不良債権を計画的に処理していくことが必要です。

 

山口県信用組合

頑張れ山口県信用組合!

 

Google マップ

山口県信用組合本店

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

興栄信用組合

 

 

 

22番目は興栄信用組合です。新潟市西区にある地域信用組合です。

2020年3月末現在

預金量:23,826百万円

融資量:  9,316百万円

預貸率:  39.10%

自己資本比率:15.33%

不良債権比率:3.14%

店舗数:5

職員数:35人

経常収益353百万円

経常費用345百万円

経常利益8百万円

本業の資金運用益286百万円役務益13百万円の合計299百万円では経常費用を賄いきれず国債売却益でカバーしています。

実際コア業純も赤字であります。

しかしながら、預金2億、貸金1.4億前年比増加していること及び自己資本比率が高いことから心配はありません。

ただ、預貸率が低いことから当面は有価証券の運用に頼ることとなると思われます。

 

「興栄信用組合」

 

Google マップ

 

頑張れ興栄信用組合!

 

 

 

 

 

 

 

和歌山県医師信用組合

 

 

21番目は和歌山県医師信用組合です。

その名前の通り和歌山県医師会の会員向けの金融機関です。

預金量237億円

融資量  62億円

預貸率25.93%

自己資本比率12.32%

不良債権比率1.83%

店舗数1

職員数10

 

令和元年度の経常収益2億円と前年度比24百万円減少していますが、国債売却益が減少したことが主な要因です。

経常費用は181百万円です。国債売却益が24百万円ありますので本業では5百万円ほど賄いきれていない状態です。

116億円の有価証券残高があり、その内時価が決算計上額を超えているものの差額は8百万円しかなく、評価損が57百万円です。

となると、これ以上の益出しは有価証券の相場次第の部分は否定できないと思われます。

しかしながら、貸出金量が増加している、会員の出資も増加している、不良債権が少ない、配当率が6%と非常に高いことを鑑みると現状では、大きな不安はないと思います。

 

頑張れ❗和歌山県医師信用組合

和歌山県医師信用組合

和歌山県医師信用組合本店

https://maps.app.goo.gl/i4Q5XoCZvqim5sDs5

 

 

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かつて存在した金融機関~その4

 

 

2001年3月時点で新潟鉄道信用組合(当時預金量46億円)と山形県医師信用組合(当時預金量47億円)との間には2つの信用組合がありました。それぞれの消滅までを見て見ましょう。

 

秋田商銀信用組合  預金量46億円

秋田県在日韓国人系の金融機関でした。2002年にあすか信用組合と合併しました。

 

あすか信用組合秋田支店

https://maps.app.goo.gl/Am3NEu4da9FgtrPh7

 

 

宮内庁信用組合  預金量47億円

宮内庁職員向けの金融機関でしたが、2003年に警視庁職員信用組合に事業譲渡されました。 

当初は対等合併を予定していましたが、合併直前に宮内庁信組で3億円以上の使途不明金が発覚し資産が大幅に減少したことで合併が事実上不可能となり、最終的には宮内庁信組が解散し、事業譲渡されました。

警視庁職員信用組合宮内庁出張所として店舗は残っています。

 

警視庁職員信用組合宮内庁出張所

 

https://maps.app.goo.gl/zAbcrMQiutQiUPuK9

 

ここまでで、19の金融機関をご紹介しましたが、今残っているのは4つの金融機関です。生存率21.05%です。

 

 

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島根益田信用組合

 

 

 

20番目の金融機関は島根益田信用組合です。

島根県益田市に本店がある地域信用組合です。岐阜県にも益田信用組合がありますが、そことの区別を明確にするためにあえて島根を名前のトップにつけているようです。

2020年の決算によると、

預金量:243億円

貸出量:168億円

預貸率:68.80%

自己資本比率:11.79%

不良債権比率:2.25%

店舗数:5

職員数:40

です。

 

決算の中身をみて見ましょう

経常収益464百万円 経常費用437百万円 純利益20百万円です。

本業の収益は440百万円ですので本業で費用を賄えている状態です。

ただ、人件費が増加していること、貸倒引当金が大幅増加していることから貸出債権の中身が悪化している可能性があります。実際不良債権額が20百万円ほど増加しています。

さらに、益田市の人口が減少傾向にあることから中長期的には厳しい経営が続くと考えられます。

不良債権比率が2%台であり自己資本比率も10%以上確保しており当面の不安はないと考えます。

頑張れ、島根益田信用組合

 

島根県益田市|預金|ローン|島根益田信用組合|ますしん

 

本店

https://maps.app.goo.gl/bgR6BASz4UqhmgBu9

 

 

 

 

 

 

金沢中央信用組合

 

 

 

19番目は金沢中央信用組合です。同信用組合は、かつては食料品業界の業域信用組合でしたが、金沢市近郊に限って一般の人も利用できる金融機関になっています。

2002年には破綻した不動信用組合の業務を引き継ぎ、2005年には大野信用組合と合併しています。

 

ちなみに不動信用組合の破綻時の概要は

預金量:93億円

貸出金:60億円

店舗数:3

役職員:24

旧本店所在地

https://maps.app.goo.gl/a8SxrBRGcfhB6GiZ7

破綻の経緯は大口理事長案件の不良債権化です。審査機能が働いていなかったのが原因です。

 

2001年3月の情報しかないのですが、合併した

大野信用組合の概要は

預金量101億円

貸出金  39億円

店舗数2

でした。

 

 

 

金沢中央信用組合の概要ですが、2020年決算では

預金量:208億円

貸出金:   97億円

預貸率:46.63%

自己資本比率:10.45%

不良債権比率:10.08%

店舗数:3

職員数:28

 

決算の中味です。

経常収益302百万円  経常費用278百万円  経常利益24百万円です。

本業である資金収益と役務収益は279百万円ですからほぼトントンの決算内容です。

経常費用を本業の収益で賄えない金融機関もあることから健闘はしています。

 

しかしながら、借入金が800百万円あること及び不良債権比率10%以上であることからやや不安要因があります。

 

コロナ渦で今後不良債権の増加を見込むと厳しい状況に陥る可能性があります。

 

頑張れ、金沢中央信用組合

金沢中央信用組合ホームページ

金沢中央信用組合本店

https://maps.app.goo.gl/88jGZRrezMAmSjpc7

 

 

 

 

 

群馬県医師信用組合

 

 

小さい金融機関の18番目は群馬県医師信用組合です。その名前の通り、群馬県医師会の会員向けの金融機関です。

信用組合からいよいよ預金量200億円台に突入です。

 

預金量:21,587百万円

貸出金:  5,642百万円

預貸率:26.14%

自己資本比率:22.51%

不良債権比率:0.08%

店舗数:1

職員数:4

 

医師向けの金融機関なので不良債権比率は低く、自己資本は高くなっていますね。預貸率は貸出ボリュームが低いので低いです。

医師信用組合の傾向です。

2019年は

経常収益174百万円 経常費用124百万円

2020年は

経常収益156百万円 経常費用117百万円

保有有価証券配当が減少したことによることが減益の主要要因です。

本業の儲けである資金収益と役務収益だけで

155百万円稼いでおり費用をカバーし不安はありません。

 

群馬県医師信用組合ホームページ

 

https://maps.app.goo.gl/yrRVhDe9GLax13B4A

 

頑張れ、群馬県医師信用組合